童話屋

スイス人のアンリ・デュナンは、赤十字創始者であり、第一回ノーベル平和賞受賞者です。

偶然に遭遇した戦場で、デュナンは傷ついた血みどろの兵士に手を差し伸べました。
命の重さに、敵も味方もありません。
敵味方の区別なく、命は助けなくてはいけない、とする赤十字の思想は、この時デュナンの清い魂から生まれました。

この伝記は、詩人の江間章子さんによって書かれました。

「「戦争が人類にとって、もっともおそるべき災禍であることを思い、
  平和の維持に必要な条件を創造する活動の先頭に立て。」
という、デュナンの宗教、政治をこえた人類愛の精神が、国際赤十字というたがいにたすけあうことと、愛の大事業をかたちづくる基礎となったのでした。(中略)
このほか、デュナンは、黒人問題、天災時における国際的教養、国際仲裁裁判の研究にも心をつくしました。」
                              (本書略伝より)


※本書は、講談社発行の「世界伝記全集」(絶版)に収録された著作の復刊です。
 挿絵は、朝倉摂さんによる描き下ろし。
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