- 詩人の評伝2
- 個人のたたかい
- ― 金子光晴の詩と真実 ―
- 茨木のり子 作
- A6・160頁 品切・重版未定
定価(本体 1,250円+税)
ISBN978-4-88747-008-8 - Amazonで購入する
茨木のり子さんが書かれた詩人評伝の一つです。金子光晴氏がご健在のときで、何度もご自宅を訪ねて取材なさったそうです。
金子氏は子どものときからあまのじゃく精神が旺盛で、22歳のとき「反対」という詩を書いています。
僕は少年の頃
学校に反対だった。
僕は、いままた
働くことに反対だ。
(中略)
僕は信じる。反対こそ、人生で
唯一つ立派なことだと。
反対こそ、生きてることだ。
反対こそ、じぶんをつかむことだ。
「(金子光晴の詩の)もっとも鋭い切先は、権力とわたりあい、個人の自立性は、たとえ国家権力によってだってうばわれないといった、まことに「無冠の帝王」にふさわしい、人間の誇りをかがやかせたのでした。」
―金子氏を師と仰ぐ茨木さんは、「皆にはまだはっきりとは意識されてはいないけれども、この人の存在そのものが、日本を深いところで支える大きな手の一つであることを、時は次第に解明してゆくだろう」(弥生書房刊「金子光晴詩集」)と書いています。
金子氏は子どものときからあまのじゃく精神が旺盛で、22歳のとき「反対」という詩を書いています。
僕は少年の頃
学校に反対だった。
僕は、いままた
働くことに反対だ。
(中略)
僕は信じる。反対こそ、人生で
唯一つ立派なことだと。
反対こそ、生きてることだ。
反対こそ、じぶんをつかむことだ。
「(金子光晴の詩の)もっとも鋭い切先は、権力とわたりあい、個人の自立性は、たとえ国家権力によってだってうばわれないといった、まことに「無冠の帝王」にふさわしい、人間の誇りをかがやかせたのでした。」
―金子氏を師と仰ぐ茨木さんは、「皆にはまだはっきりとは意識されてはいないけれども、この人の存在そのものが、日本を深いところで支える大きな手の一つであることを、時は次第に解明してゆくだろう」(弥生書房刊「金子光晴詩集」)と書いています。