童話屋

詩も名前もまさに、りん、としています。
1920年生まれ。詩が書きたくて、銀行に勤めるかたわら詩作にはげみ50年。生涯で4冊の詩集をのこしました。
石垣さんは生前、よく詩の朗読をされ、おなかの底から、りん、とした声が出る方でした。

「表札」、この一編の詩を書くために石垣りんさんはこの世界に生まれてにちがいありません。
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」や茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」に並んで、たいへん精神の高い詩です。

編者はこの「表札」の精神性に打たれ、石垣さんの詞華集を編む志を立てました。
既刊4冊の詩集の中から取り出したエッセンスがぎっしり詰まっています。